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羽生選手 [スポーツセーフティー]

今回はスポーツ現場における安全な環境整備に関して書きたいと思います。

先日、フィギュアスケートの羽生選手の事故をきっかけに自分なりに国際スケート連盟の規定を調べ、日本スケート連盟の方々のコメントを読みました。国際スケート連盟の規定によると、医師と救急隊員は必ず練習と試合には、オンサイトで待機し、5分以内に救急車がアクセスできなければ、救急車もオンサイトに待機しなければならないとしています。メディカルルームも、リンクに近い位置に設置するようにと明記しています。またホテルから10-15分以内に医師にアクセス出来る体制を整える必要があります。日本スケート連盟の方々のコメントを読むと、日本の医師が帯同しない場合には、大会側や他国のメディカルスタッフに協力してもらうと書いていました。私自身、ラスベガスでセブンスラグビーの大会のメディカルスタッフとして働いていた際には、開催国であるアメリカが国際メディカルシンポジウムを開き、各国のメディカルスタッフと情報を共有し、大会期間中でもテーピングの方法や、治療法、エクササイズなど色々な情報やスキルを共有していました。また、試合中には、大会側のメディカルスタッフとして、頸部、肩関節、膝関節のそれぞれの専門の整形外科医、脳神経外科医、そして口腔外科医が常に待機していました。国際スケート連盟の規定通り、大会側が医療体制を整備しているのであれば、日本スケート連盟側としては、日本チームとして医師とアスレティックトレーナーを帯同する体制を整え、それぞれが現場で大会側の医療体制と協力する事が大切だと思います。
また、今回の羽生選手の事故をフィギュアスケートの国際大会での医療体制や6分間の公式練習の見直しだけではなく、スポーツ関係なく、ジュニア世代である草の根レベルからトップレベル、そしてアマチュアレベルでのスポーツ現場における安全な環境整備について考える機会にして頂ければと思います。

私が所属しているNPO法人スポーツセーフティージャパンでは、スポーツが安全に行える「環境」を実現するためには1)知る、2)備える、3)整えるの3つのアクションが必要だと考えています。またこの安全なスポーツ環境は、1)選手/家族、2)指導者、3)施設の3者がそれぞれの役割を理解し協力することにより実現します。また、11月29日には東京で日本初となるスポーツセーフティーをテーマにしたシンポジウムを開催致します。各分野の専門家が多発するスポーツ事故に対して、現在日本のスポーツが抱える問題や海外のセーフティースタンダードを紹介し、今後日本が向かべき真の安全基準を提案します。シンポジウムの内容や申し込み方法などの詳細に関してはリンク先をご参照下さい。多くの方にこのシンポジウムに参加して頂ければと思っております。
Facebook上にもSports Safety Japanのページで色々な情報を提供しております。ぜひご興味のある方はいいねを押して頂けると嬉しいです。

“Hope for the Best, Plan for the Worst.”
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