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National Athletic Trainers` Association 66th Clinical Symposia & AT Expo [スポーツセーフティー]

先々週は、セントルイスで開催されたNational Athletic Trainers` Association 66th Clinical Symposia & AT Expoに参加してきました。

参加したセミナーはほとんどスポーツセーフティーに関連することで、熱中症、脳震盪、EAP、そしてスパインボードなどです。

また今回のシンポジウムでは脊柱損傷に対する適切なケアに関する声明が発表されました。今回の大きな変更点としては、頸椎損傷を疑った場合には、病院へ搬送する前にスポーツ現場で防具や装具などを脱がす事を推奨しています。そしてこの脱着させる行為は少なくとも慣れている人員3人で実施するようにと薦められています。

この声明によって、アメリカではスポーツに関連する医療従事者・準医療従事者からアスレティックトレーナーのプレホスピタルケアがしっかりと認知されていることが推測出来ます。

Speak Up キャンペーン [スポーツセーフティー]

今回はアメリカで行われているSPEAK UPキャンペーンを紹介したいと思います。

このキャンペーンでは脳震盪の症状を知り、もし自覚症状がある場合には隠さずに報告しようと呼びかけています。脳震盪は脳のケガであり、゙根性゛などで我慢するものではなく、専門医の診察とアドバイスを受ける必要があります。

スポーツをされる方、スポーツを指導される方、そしてスポーツをしてる人を見守る方、ぜひ脳震盪の症状を知り、選手にはしっかり隠さずに伝える大切さを呼びかけて下さいね。

羽生選手 [スポーツセーフティー]

今回はスポーツ現場における安全な環境整備に関して書きたいと思います。

先日、フィギュアスケートの羽生選手の事故をきっかけに自分なりに国際スケート連盟の規定を調べ、日本スケート連盟の方々のコメントを読みました。国際スケート連盟の規定によると、医師と救急隊員は必ず練習と試合には、オンサイトで待機し、5分以内に救急車がアクセスできなければ、救急車もオンサイトに待機しなければならないとしています。メディカルルームも、リンクに近い位置に設置するようにと明記しています。またホテルから10-15分以内に医師にアクセス出来る体制を整える必要があります。日本スケート連盟の方々のコメントを読むと、日本の医師が帯同しない場合には、大会側や他国のメディカルスタッフに協力してもらうと書いていました。私自身、ラスベガスでセブンスラグビーの大会のメディカルスタッフとして働いていた際には、開催国であるアメリカが国際メディカルシンポジウムを開き、各国のメディカルスタッフと情報を共有し、大会期間中でもテーピングの方法や、治療法、エクササイズなど色々な情報やスキルを共有していました。また、試合中には、大会側のメディカルスタッフとして、頸部、肩関節、膝関節のそれぞれの専門の整形外科医、脳神経外科医、そして口腔外科医が常に待機していました。国際スケート連盟の規定通り、大会側が医療体制を整備しているのであれば、日本スケート連盟側としては、日本チームとして医師とアスレティックトレーナーを帯同する体制を整え、それぞれが現場で大会側の医療体制と協力する事が大切だと思います。
また、今回の羽生選手の事故をフィギュアスケートの国際大会での医療体制や6分間の公式練習の見直しだけではなく、スポーツ関係なく、ジュニア世代である草の根レベルからトップレベル、そしてアマチュアレベルでのスポーツ現場における安全な環境整備について考える機会にして頂ければと思います。

私が所属しているNPO法人スポーツセーフティージャパンでは、スポーツが安全に行える「環境」を実現するためには1)知る、2)備える、3)整えるの3つのアクションが必要だと考えています。またこの安全なスポーツ環境は、1)選手/家族、2)指導者、3)施設の3者がそれぞれの役割を理解し協力することにより実現します。また、11月29日には東京で日本初となるスポーツセーフティーをテーマにしたシンポジウムを開催致します。各分野の専門家が多発するスポーツ事故に対して、現在日本のスポーツが抱える問題や海外のセーフティースタンダードを紹介し、今後日本が向かべき真の安全基準を提案します。シンポジウムの内容や申し込み方法などの詳細に関してはリンク先をご参照下さい。多くの方にこのシンポジウムに参加して頂ければと思っております。
Facebook上にもSports Safety Japanのページで色々な情報を提供しております。ぜひご興味のある方はいいねを押して頂けると嬉しいです。

“Hope for the Best, Plan for the Worst.”

脳震盪競技復帰までのプロトコル [スポーツセーフティー]

今回は脳震盪に関する記事になります。
脳震盪後の復帰に関するプロトコルをNational Football League Head, Neck and Spine Committee (頭部・頸部・脊柱委員会)が発表しました。アメリカンフットボールやラグビーなどのコンタクトスポーツだけではなく、脳震盪はどのスポーツでも起こる可能性があります。特にスポーツ現場で活動されているトレーナーの方にはぜひ参考にして頂ければなと思っております。

脳震盪はどのスポーツでも起こり得る。
1つも同じ脳震盪はない。
脳震盪の症状や兆候はすぐに出現するかは分からない。
画像診断上には構造上の異常ではないため、異常が発見されない。
MRIやCTスキャンなどは脳震盪と併発しやすい重症の頭部外傷を除外するために実施される。

上記の5つはしっかりと分かっててもらいたい点になります。

参考資料:
National Football League Head, Neck and Spine Committee's Protocols Regarding Return to Participation Following Comcussion
タグ:脳震盪

落雷には気を付けて!! [スポーツセーフティー]

外出をしている時に落雷もしくは雷の音や光を見た時にはどうしていますか?
また、お子さんがいる方は、子供にどのように伝えていますか?
雷を甘く見てはいけません。自分には落ちてこない、そんな油断していませんか?

• 落雷に特化した緊急時対策計画をお持ちですか?
• いつ避難すべきですか?
• 避難場所として安全な場所はどこですか?
• 避難場所として安全ではない場所はどこですか?
• いつ再開しても大丈夫ですか?

これらの質問に対して、National Athletic Trainers’ Associationが公開しているPosition Statement を参考に書いています。このStatementでは、“雷雨がもう既に稲妻を発し、すぐ近くの場所へ近づいている時、そしてその雷雨と野外活動をしている場所の距離が9.26 kmに到達する時には全員、完璧に特定の安全な場所へ いなければならない。”と明記されています。スポーツ現場でトレーナーとして活動している方、トレーナーの卵である学生のみなさん、すらすら新聞の中にあるpdfも開いて見て頂けると嬉しいです。そしてスポーツセーフティーの環境を確保しましょう。

参考資料:
<落雷>重体の高2野球部員が死亡 愛知・扶桑(毎日新聞)

National Athletic Trainers Association Position Statement: Lightning Safety for Athletics and Recreation
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